
だから私は、医療大。
留萌で、最後の砦になる。
「北海道医療大学で学んだ看護の精神は、人口わずか2万人のこの町で、日々の医療の現場に生きています。高齢化が進む地域で、私たちは『最後の砦』としての使命感を持ち続けています。」
医療大での原点
加藤美咲さんが北海道医療大学に入学したのは2004年。札幌から離れた当別町のキャンパスで、彼女は看護の本質と向き合う日々を過ごしました。
「とにかく実習が濃かったんです。北海道の医療現場が抱える課題を、学生のうちから肌で感じることができました。広大な土地に点在する病院や診療所。冬は雪で交通が遮断される地域もある。そんな環境で、どう患者さんと向き合うか。教科書には書いていないことを、現場の看護師さんたちから教わりました。」
特に印象に残っているのは、3年次の地域看護実習だという。留萌管内の小さな診療所で、高齢の患者が「ここがなかったら、私はもう生きていない」と語った言葉が、彼女の進路を決定的にした。

地域で働くということ
卒業後、加藤さんは札幌の総合病院で5年間の臨床経験を積んだ後、あえて留萌市立病院への転職を選んだ。人口減少と高齢化が進む地域で、看護師として何ができるのか——その問いが、彼女を突き動かした。
「都会の病院では分業が進んでいて、それぞれの専門性を活かせる良さがあります。でも地方では、一人の看護師に求められる役割が格段に広い。急性期から慢性期、在宅まで。患者さんの生活全体を見る視点が必要なんです。」
2020年には看護師長に昇任。現在は20名のスタッフを率いながら、地域の訪問看護ステーションとの連携強化にも力を注いでいる。
「病院のベッドの上だけが、私たちの仕事場じゃない。患者さんが帰っていく地域そのものが、本当のケアの場なんです。」

これからの医療へ
留萌市の高齢化率は40%を超え、北海道内でも特に医療需要が高い地域のひとつだ。限られた医療資源を活かすため、加藤さんは多職種連携の重要性をますます実感している。
「医師、薬剤師、理学療法士、ケアマネジャー ——みんなで情報を共有し、患者さんを中心に据えたケアを組み立てていく。大学で学んだ『チーム医療』の考え方が、今まさに現場で生きています。」
彼女はまた、北海道医療大学が開講する公開講座にも定期的に参加し、最新の医療知識をアップデートし続けている。「学びに終わりはない」と笑う加藤さん。その姿勢こそが、地域医療を支える力の源なのかもしれない。
動画で見る、加藤 美咲の一日

この人を育てた学び
加藤さんのキャリアを支えた学びの基盤と、これからにつながる学びの機会をご紹介します。
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